この科目をごく簡単に説明すると、「理科総合A」は「物理・化学」を総合した内容、「理科総合B」は「生物・地学」を総合した内容、ということになります。知識としては「広く浅く」が求められ、内容も他の理科科目と重複した部分があるため、授業で習っていなくても短期間の対策で高得点が狙える科目です。ただし、大学・学部によっては受験科目として利用できない場合があります。その点は注意が必要ですが、利用できるのであれば受験を考えてみる価値はあるでしょう。
| 理科総合A | 「物理」・「化学」を総合した内容 |
|---|---|
| 理科総合B | 「生物」・「地学」を総合した内容 |
理科総合は、日常生活と関連づけて身近な自然現象を理解し、自然に対する総合的な見方や考え方を養う科目です。実際、センター試験でも、環境問題や資源問題など、身近な題材が取り上げられています。文系の受験生でも取り組みやすいでしょう。
センター試験の理科は、6科目の中から最大2科目を選択受験することができます。
| 試験時間 (配点) |
出題科目 | 選択方法 | 1科目 60分 (100点) |
「理科総合A」 「理科総合B」 「物理Ⅰ」 「化学Ⅰ」 「生物Ⅰ」 「地学Ⅰ」 |
左記6科目から最大2科目を選択解答。 |
|---|---|---|
| 2科目 120分 (200点) |
大学・学部によっては「理科総合A/B」を入試科目として認めていない場合があります。特に理系の学部で認められていないことが多いので注意しましょう。科目選択を考える際は、まず受験大学の入試要項を確認することが大切です。文系の学部の多くでは、理科の1科目として認められています。私立大学のセンター利用入試でも、選択科目の1つとして利用できる場合が多いでしょう。いずれにせよ、第2、第3志望まで含めて、受験する可能性のある大学の入試科目は調べておきましょう。
2科目受験する場合で、1科目を「物理Ⅰ」または「化学Ⅰ」と決めているのであれば、もう1科目を内容が重複する「理科総合A」にすれば、対策は少なくてすみます。「生物Ⅰ」または「地学Ⅰ」と「理科総合B」の組合せも同様です。この組合せでいけば、2つの科目の対策を、短期間に効率的に行うことができるでしょう。
理科の受験科目が1科目だけでよいという人も、「保険」として「理科総合」を受験することをおすすめします。「本命の科目で失敗したが『保険』として受験した科目の結果がよかったために志望校のランクを下げずにすんだ」という声が毎年寄せられます。「理科総合」は対策をしなくてもある程度得点できる可能性のある科目ですが、少しでも対策をしておくと結果がまったく違います。過去問で問題形式に慣れておくだけでも確実に効果が見込めるでしょう。
「物理Ⅰ」「化学Ⅰ」「生物Ⅰ」「地学Ⅰ」で受験を考えているものの、模試などで得点が伸びないという人は、「物理Ⅰ」「化学Ⅰ」→「理科総合A」、「生物Ⅰ」「地学Ⅰ」→「理科総合B」といった乗り換えも考えられます。センター試験の「理科総合」では、それぞれの科目の知識よりも考察力を問う傾向にあります。計算問題もそれほど難しくありません。短期間で得点が伸びる見込みは十分にあります。
センター試験「理科総合」の対策を短期間で完成させるにはどうしたらよいでしょうか。具体的に見ていきましょう。
センター対策は「教科書+過去問」が基本と言われます。これは「理科総合」にも当てはまりますが、理科総合の場合は「高校では授業を受けていないので教科書を持っていない」という人も多いでしょう。そこで、まず過去問を解いてみましょう。「過去問は最後の仕上げとして入試直前に解くもの」と思いこんでいる受験生が多いですが、それは有効な入試対策ではありません。対策に取りかかる前にまず一度過去問を解いてみて、よく狙われる分野や自分の弱い分野を知るのが本道です。先に出題の内容を知ることで、今後の対策を効率的に行えるのです。
理科総合では、理系の人や、文系でも中学校で理科が得意だった人であれば、いきなり過去問を解いても6割以上とれてしまうことも多いと思います。その場合でも、それで満足せずに、正解のところも不正解のところもじっくり解説を読んで、同じような問題が出たら絶対に正解できるように理解を深めましょう。センター試験「理科総合」では、過去に出題された問題と類似の問題がたびたび出題されています。たくさんの問題にあたっていけば、どんどん得点は伸びるでしょう。